富田林のすばるホールに、桂二葉ちゃんがやって来てくださいました。
今やチケットはなかなか入手困難。
いくつかのプレイガイドで申し込むも、結果は落選続き。
すばるホールで独演会があると知った時には、すでに完売でした。
そんな“敗戦記録”を友人に話すと、「チケット余ってないか、ホールに電話してみたら?」と。
「一応、追加申し込みもしてるけど…」と躊躇する私に、「電話、かけかけ!今すぐかけてみー」と背中を押してくれて。
すると…なんと、「今なら2枚、お席ご用意できます。このお電話で承れますよ」と!
思わず、「えっ、ほんとに!?」と叫びそうになりながら、見事チケットをゲット。
やっぱり、想いを言葉にするって大事。
誰かに話してみることで、思いがけない扉が開くことってあるんですね。
落語の演目
当日。
涼やかなお着物を粋に着こなし、ご挨拶に現れた二葉ちゃんに、会場の空気が一気に華やぎました。
演目は「看板の一」「幽霊の辻」「佐々木裁き」。
古典落語を彼女ならではの語り口で、笑いと引き込みと余韻と…。
まさに、芸の世界へと連れて行ってくれました。
特に「看板の一」では、タイムリーなニュースを枕に。
その流れのまま物語に入っていく巧みさとテンポ。
可愛らしい容姿とは裏腹に、ピリッとした語り口が心地よく、グイグイ惹き込まれました。
桂二葉さんは、2021年NHK新人落語大賞を皮切りに、数々の賞を受賞。
2023年には《Forbes JAPAN WOMAN》にも選ばれた注目の女性落語家。
落語は、同じ演目でも、その人ならではの“間”や“声の熱”で全く違った景色を見せてくれる芸術です。
これからますます円熟味を増し、じっくりと厚みのある落語を、二葉ちゃんの魅力で語ってほしいと願っています。
終演後には、Tシャツ姿の二葉ちゃんが再びホールへ。
山形や川崎からもファンが駆けつけていて、著書にサインをもらおうと長蛇の列ができていました。
もちろん私も、その一人。
“推し活”とは、想いを届けに行く旅なのかもしれません。
なかなかチケットは取れないけれど、彼女の行く先々で落語を楽しみ、その地を訪ねる──
そんな休日も、きっと素敵だなと思えた一日でした。
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